世界最大規模のモバイルイベントである「MWC 2020」が新型コロナウイルス感染拡大で開催そのものが中止となりました。MWC 2020の開催中止となる前に、SONY、Amazon、Ericsson、LGなどが開催取りやめの発表をしていました。
MWC 2020は開催中止が決定
スペイン・バルセロナで2020年2月24日~27日に開催される予定だった世界最大規模モバイルイベント「MWC 2020」の開催が中止となりました。中止となった背景には新型コロナウイルスの感染拡大が挙げられます。
本イベントの開催中止告知前には既にSONY、Ericson、Amazon、LGなどの企業が独自の判断で出展中止を表明していました。
開催中止に伴い、開催地であるスペイン・バルセロナの会場施設、ホテル、飲食店などは大きな経済損失が出ると考えられています。スペインの情報誌によれば、バルセロナでMWCの経済効果は約5億ユーロ(日本円:約600億円)と言われており、地元経済に大打撃を与えることとなりそうです。
5G普及の2020年に大きな影響を及ぼす?
中国や韓国などの一部の国が2019年から商用サービスを開始した「5G」ですが、2020年には日本を含む各国で商業サービスが開始される予定です。MWC 2020では5G用の基地局、サービス、端末などあらゆる最先端分野の出展が予定されていました。
しかし、中止となりこれらの5G関連のテクノロジーはお披露目される機会を失ったこととなります。当然ながら、各国の5G普及にも影響が波及する可能性があります。MWC 2020は新たな通信規格とサービスを世界中に周知する“場”でもありました。その“場”が無くなったことにより、5G関連の新たなテクノロジー、サービスが広まらずに5G普及が遅れる可能性もあります。
また、MWC 2020では5Gをサポートしたスマートフォンが多数発表される予定でしたが、開催中止となったため、存在感無く“ひっそり”とされると想定されます。そのため、各社が今まで以上に戦略的なプロモーションを実施することが重要になると考えられます。