2017年3月30日にサムスン電子が発表した新型スマートフォン「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」の2モデル。Galaxy Note 7のバッテリー発火問題を乗り越えて発表まで漕ぎつけた本機について、考察します。
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Galaxy S8 の魅力はInfinity Display
今回発表された新型スマートフォンは「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」の2モデル。前モデルの「Galaxy S7」の後継機種となります。iPhoneやXperiaなどの一般的なスマートフォンの場合、画面比率が16:9でしたが、Galaxy S8シリーズでは「Infinity Display」と呼ばれる18.5:9の画面比率となっています。
ディスプレイは、Galaxy S8が約5.8インチ、Galaxy S8+が約6.2インチ。ディスプレイパネルは、有機ELディスプレイ(Super AMOLED)を採用し、画面解像度は2,960×1,440を実現しています。2モデルとも「Galaxy S7 egde」と同様に左右曲面の「エッジディスプレイ」となっています。本モデルでは、フラットディスプレイモデルは消滅しています。
数値上のディスプレイサイズは大型ですが、「物理ホームボタン」が廃止された&前モデルと比べ画面占有率が大幅に向上しているため、大きさを感じないサイズに仕上がっています。また、画面比率からも推測できる通り、縦長ディスプレイになったため、持ちやすくなっています。
機能面での縦長ディスプレイ効果ですが、WebブラウザやLINE・メールなどの表示できる情報量が約15%ほど向上しています。更にマルチウィンドウで2つのアプリを横に並べた時も使い心地をある程度維持することができます。
物理キー廃止で画面占有率が大幅向上
縦 | 幅 | 厚さ | 重さ | |
Galaxy S7 edge | 151.0mm | 73.0mm | 8.2mm | 158g |
Galaxy S8 | 148.9mm | 68.1mm | 8.0mm | 155g |
Galaxy S8+ | 159.5mm | 73.4mm | 8.1mm | 173g |
ディスプレイが縦長になりましたが、Galaxyの特徴でもあった「四角い物理ホームボタン」が廃止されたことにより、縦の長さはGalaxy S7 edgeと同等を維持しています。重量は158g→155gと3gほど軽量化されています。
物理ホームボタンは、XperiaやAQUOS Phoneのように画面下の「バー」として表示される「ソフトウェア実装」となりました。従来のGalaxyでは、一般的なAndroidスマホと違い「バックキー」と「アプリ履歴キー」の配置が左右逆転していましたが、ソフトウェア実装となったことで「キーの左右入れ替え」が可能となりました。
ディスプレイに接続すればデスクトップ環境
「Dex Station」にGalaxy S8とディスプレイを接続することで、デスクトップPC環境のように使えるようになる「Samsung DeX」を搭載しています。Windows 10 Mobileの「Countinum」のようにアプリを起動すると全画面表示され、アプリを切り替える時はスマホ同様に「アプリ切り替え」が必要です。Android 7.0に搭載されている「マルチウィンドウ」を活用すれば、画面を切り替えることなく、2つのアプリを同時に立ち上げができ、PCデスクトップ感覚で操作できます。
調べたい物にカメラを向けるだけで検索できる!
Galaxyの新たなユーザーインテリジェンスとして「Bixby(ビックスビー)」を搭載しています。Bixbyは、主にViosion・Voice・Home・Reminderの4つの機能から構成されています。商品やマークなどの調べたいものにカメラを向けるだけで検索ができる「Vision」、声とタップ操作で複数のアプリをまたがる操作ができる「Voice」、行動履歴からTPOに合わせてレコメンドする「Home」、スマホ側面のBixbyキーを押すことで"時間"や"場所"などのメモや備忘録も記録できる「Reminder」機能を搭載しています。
気になるスペック情報
前述の通りディスプレイは、Galaxy S8が5.8インチ(2,960×1,440)・Galaxy S8+6.2インチ(2,960×1,440) を搭載し、両機種ともAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用しています。CPUはSamsung Exynos 9 オクタコア (2.3GHz 4コア + 1.7GHz 4コア) または、Qualcomm Snapdragon 835 オクタコア (2.35GHz 4コア + 1.9Gh 4コア) のどちらかを搭載。メモリは4GBを搭載。ストレージは64GBを搭載。
メインカメラはF1.7の明るいレンズを採用した1,200万画素、フロントカメラは800万画素のカメラを搭載しています。
LTE通信は下り最大1Gbpsをサポートし、Wi-FiはIEEE 802.11 a/b/g/n/acをサポート。バッテリーはGalaxy S8が3,000mAh、Galaxy S8+が3,500mAh、USB端子は裏表がない「UST Type-C」に変更されています。
日本国内からはNTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクから発売される見込みです。