SONYから2019年7月13日に発売された左右独立型ノイズキャンセリングワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」を購入したので、備忘録も兼ねてレビューしたいと思います。個人的には2019年上半期で最も良い買い物をしたっと思っています!
この記事の目次
前モデルからNC・音質共に大幅にアップグレード
WF-1000XM3は、2019年7月13日に発売されたソニーの最新左右独立型Bluetoothイヤホンです。
2017年9月5日にソニー初となる左右独立BluetoothイヤホンWF-1000Xの後継モデルとなり、約2年の時を経て初の大幅アップデートが施された製品となります。
WF-1000Xでは、発売当初から「動画再生やゲーム時の音声遅延」や「地下鉄やオフィス街での接続途切れ」などが指摘され、ユーザーからも多くの不満を買った製品でした。
WF-1000XM3では、前モデルの不満を払拭し、ノイズキャンセリング(NC)性能、音質共に大幅にアップグレードして、発売されました。
高音質ノイズキャンセリングプロセッサ「QN1e」の搭載、AAC/SBCコーデックのサポート、左右イヤホンへの同時転送サポートなど、ソニーのフラッグシップモデルに相応しい仕様となっています。
1番の注目は何と言っても、「左右イヤホンへの同時転送」。このテクノロジーにより、地下鉄や繁華街などの人密集している地域で本製品を使っても、音が途切れることが無くなりました!
2019年8月11日時点では、Amazon、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、イートレンドなどの大型ショップでも品切れ状態が続いており、今予約しても8月中の納品が難しい入手困難な製品になっています。
筐体はちょっと大きいけど不満ナシ!
早速、箱を開封すると簡単な操作説明が書かれた仕切り紙が出てきます。
上記写真のように簡単な操作方法が3ステップに別れて記載されているので、説明書を読まなくても操作方法を学ぶことができます。
1秒でも早く使いたいユーザーにとっては有難い「おもてなし」となっています。
先ほどの仕切り箱の下には「イヤホン本体」と「充電ケース」が収められています。
イヤホン本体ですが、他メーカーと比較すると少し大きい気がしますが、使い勝手に大きな支障はないレベルです。
イヤホンの装着性を左右するイヤーピースは「イヤホンチップ(ハイブリッドイヤーピースロング)」が4種類(内1種類は本体に装着済み)、「トリプルコンフォートイヤーピース」が3種類の合計7種類が用意されています。
イヤーピースは他社からも様々なタイプが販売されているので、自分にピッタリなイヤーピースを探すのも良いと思います。
ケースは充電も可能です。ノイズキャンセリングONの時に連続して6時間の音楽再生ができます。ノイズキャンセリングOFF時は8時間も使用できます。
充電ケースには18時間分のバッテリーが内蔵されており、イヤホンを最大18時間充電できます。
充電端子は近年Androidスマホで採用が進みつつある「USB Type-C」となっています。
QN1eプロセッサ搭載で高音質を実現!
基本的な設計は先に発売されたヘッドホンWH-1000XM3と同じ仕様。
WH-1000XM3をワイヤレスイヤホンにしたのが「WH-1000XM3」です。
WH-1000XM3には高音質ノイズキャンセリングプロセッサ「QN1e」と周囲のノイズを集音する「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を採用しています。
QN1eには、本製品用にチューニングされたD/A変換回路とヘッドホンアンプ(DAC)を内蔵し、ハイレゾ音源と同等の24bitオーディオ信号処理を行うことで、音質向上を実現しています。
LDACコーデックは非対応ですが、DSEE HXを搭載したことにより、SpotifyやMP3などの音源を「ハイレゾ音源相当」にアップコンバートでき、高音質な楽曲を楽しめます。
NCの性能は飛行機や新幹線でも満足できる!
デュアルノイズセンサーテクノロジーでは、片方のイヤホンに2個の集音マイクを搭載し、左右のイヤホンで合計4個の集音マイクを搭載することで、非常にハイクオリティのノイズキャンセリング効果を発揮しています。
イヤホンの外側には「フィードフォワードマイク」、内側には「フィードバックマイク」が搭載され、2つのマイクの集音した騒音を統合し、騒音を打ち消す効果のある逆位相の音を高精度に生成しています。
新幹線で使ってみました。新幹線の騒音を80%程度カットしている印象を持ちました。完全に音を打ち消すことは出来ませんでしたが、音楽を再生すると走行音は全く気になりません。
飛行機でも使ってみました。約60%のノイズがカットされた印象を持ちました。
先ほどの新幹線と比べると、エンジン音の影響で大幅にノイズを打ち消すことはできませんでしたが、十分カットできたと思います。
イヤホンでこれだけ、ノイズをカットできれば大満足レベルだと思います。完全に音を遮断したい方はヘッドホンWH-1000XM3を購入すべきですが、ヘッドホンだと夏は暑いですし、髪型が崩れてしまうため、WH-1000XM3がベストです。
音質は大満足レベル
音質を左右するBluetoothコーデックは先代モデルに引き続きSBCとAACをサポートしています。今回もハイレゾ音源を伝送するLDACの採用が見送られた形となります。
その代わり、MP3やAACの楽曲をハイレゾ相当にアップコンバートする「DSEE HX」が採用されました。
DSEE HXをONの状態でSpotifyのあらゆる楽曲を再生してみました。
高音の音質は、女性ボーカル、ドラム、トランペットなどの高い音がしっかりと伸びている印象を受けました。音が最後まで広がり、高音のこもりが無いクリアで飽きがこない音色となっています。
低音の音質は、原音に近いキレのある低音という印象を受けました。かつてのソニーの「ドンシャリ」な低音は全くなく、何回でも聴きたくなるような心地の良い低音が鳴ります。
解像度は、非常に高く、空間の奥行きを感じるレベルです。目の前で演奏しているかのような臨場感を味わうことができます。1つ1つの楽器の音やボーカルの音を鮮明に聴き取れます。ハイエンドヘッドホンモデル並みの臨場感を左右独立イヤホンで味わえるのは、WF-1000XM3だけだと思います。このイヤホンの醍醐味は解像度の高さなのかもしれません!
・低音の音質:★★★★★ (低音部の音質の良さ)
・解像度 :★★★★★ (音の鮮明さ・クリアさ)
・フィット感:★★★★☆ (装着したときのフィット感)
・音漏れ :★★★★★ (音漏れを防止するか)
Headphones ConnectアプリでEQを調整できる
AndroidとiOSで提供されているアプリ「Headphones Connect」を使うことで、イコライザ(EQ)を調整することができます。
イコライザはあらかじめ用意されている数種類のプリセットに加え、自分自身の好みでイコライザを調節するモードも用意されています。
また、DSEE HXのON/OFF、ノイズキャンセリングの効果を20段階で調節することもできます。
2019年8月26日時点では、Amazonやヨドバシカメラなどで品切れが続いているほど人気の機種となっています。価格.comの左右独立型Bluetoothイヤホンでは堂々の1位を獲得しており、マニアからも支持を得ています!