Appleが現地時刻の2019年3月25日に開催した「Apple Special Event」にて、100本以上のゲームを定額で楽しめるサービス「Apple Arcade」、iPhoneで還元率2%のクレジットカードサービス「Apple Card」、雑誌などを含むニュースが月額10ドルで読み放題の「Apple News+」、アップル独自の映像コンテンツ配信サービス「Apple TV+」の4サービスを発表しました。
Apple Arcade / Card / News+ / TV+ の全てに共通することはソリューション!
AppleがApple Arcade / Apple Card / Apple News+ / Apple TV+ の4サービスの提供を開始すると発表しました。いずれのサービスもApple以外の会社が既に提供しているものですが、ハードウェア&ソフトウェアメーカーである「Apple」1社がこれらのサービスを提供するだけあって、インパクトはかなり強いものとなりました。
Apple Arcadeは、100以上の新作・独占ゲームタイトルがサブスクリプション(月額定額制)として提供されます。Apple Arcadeのようなサービスは、既にSONYがPS4ブランドで提供しています。今秋に世界150ヶ国以上で提供される予定です。
Apple Cardは、iPhoneで決済できるクレジットカード。一般的なクレジットカードのような物理カードも用意されますが、iPhoneでの支払いの場合、2%の高還元率を誇ります。物理カードの還元率は1%と控えめです。
Apple Cardで決済した場合、“飲食”、“日用品”のように支払いしたものをカテゴライズ化できるため、クレジットカードで「何にどれくらいの金額を使用したか簡単に把握すること」ができます。なお、クレジットカード部分のみの提供であれば、既にNTTドコモが「dカード(iD)」、KDDIが「au Wallet Card」として提供しています。何にどれくらい決済したかどうかは、NTTドコモやKDDIのクレジットカードでは把握できないため、この点だけは優位点があります。ちなみに、サービス開始後はアメリカ本国のみで提供される予定です。
Apple News+は、Yahoo!ニュースやSmart Newsなようなニュースに加え、dマガジンやKindle Unlimitedのような雑誌読み放題サービスを追加したサービス。先述の通り、全く新しいものではなく、既存のサービスを組み合わせたものとなります。サブスクリプションサービスとなっており、月額10ドル前後で提供される予定です。
Apple TV+は、映像コンテンツを配信するサービス。Apple独自のコンテンツも配信される予定です。類似サービスとしては、Netflix / Hulu / Amazon Prime / dTVなどが挙げられます。映像コンテンツ配信サービスは、乱立しておりレッドオーシャン状態です。
Apple1社でライフスタイルが完結する時代が到来?
今回発表された4サービスに目新しさは無いものの、Appleのデバイスを1つ持っていればメジャーなサービスを全て使えることとなります。支払いを「Apple Card」で行えば、管理も楽になります。
スマートフォンの先駆者であるAppleですが、iPhoneが全世界のユーザーに行き渡り、売り上げが低下しつつある中で「デバイスの販売」から「ソリューション提供プロバイダ」への事業転換を測り始めたと考えられます。Apple 1社で生活が全て完結する時代も近いのかもしれません!
「Apple Arcade / Apple Card / Apple News+ / Apple TV+」の4サービスの日本での提供は正式発表されていません。ただし、Apple TV+については、Apple日本公式サイトで情報が公開されているので、近い将来日本でサービスが提供されると考えられます。また、Apple Arcadeは、参加デベロッパーとして「コナミ」や「セガ」などが含まれていることから、日本でもサービスが提供されると考えられます。