写真の高画質化に伴い、2010年頃から使い続けているI-O DATA製「LANDISK(1TB)」の容量が不足気味になったため、Synology製のNASを購入することにしました!
この記事の目次
NASは「完成品」と「キット」の2パターン存在
5メーカーから選定!
NASとは「Network-Attached Storage」の略。ちなみに、HDDは「Hard Disk Drive」の略。購入にあたり、Synology、QNAP、I-O DATA、ASUSTOR、BUFFALOの5メーカーから選定を行いました!
※NETGEARはビジネス用途重視だったため候補から外しました。
完成品とキットの大きな違いは?
NASは「完成品」と「キット」の2種類あることはご存知でしょうか。現在稼働中のLANDISKは、「完成品」と呼ばれるカテゴリーでHDDが含まれています。特徴としては、購入後にコンセント・有線LANを刺して初期設定さえすればすぐに使えます。
完成品は、BUFFALO、I-O DATAから販売されています。
もうひとつは近年注目されつつある「キット」。こちらはHDDが含まれておらず、別途HDDを購入し、取り付ける必要があります。キットの場合、HDDの費用を抑えることで導入コストを引き下げることや、逆にHDDに費用を掛けることで信頼性を向上させることができます。
キットは、Synology、QNAP、ASUSTOR、NETGEARから販売されています。
まずは、完成品にするかキットにするか決める必要があります。
完成品とキットでは拡張性も変わる!
先ほどはハードウェアの違いでしたが、完成品とキットではソフトウェアの違いもあります。
完成品タイプは自宅内のネットワークからの接続、つまり「プライベートアクセス」に特化しており、セキュリティを重要視している傾向があります。そのため、外出先からのリモートアクセスが出来ない場合や有料の場合があります。
一方で、キットタイプは外出先のネットワークからの「リモート開くせっす」にも想定しており、ネット環境さえあれば「いつでも・どこでも」アクセスが可能となっている製品がほとんどです。
キットタイプの場合、Chrome / FireFox / IEにてURLを入力し、ログインするだけでアクセスできる「WEBブラウザアクセス」をサポートしています。この方法を使えば、外出先からも無料でファイルにアクセスできるようになるので、スタバやタリーズでコーヒーを飲みながら、自宅のファイルにアクセスできます。固定IPアドレスやシステム利用料が一切掛からない上、ほとんどのメーカーがセキュリティ面を強化している不正ログインなどの心配もほとんどありません。
更に、iPhoneやAndroidから写真や動画を閲覧するアプリケーションの充実や、動画エンコード処理能力の高さ、新たなコーデックのサポートスピード、GoogleやDrop Boxなどのクラウドサービスとの連携なども優れています。
上記をまとめると、NASにデータ保存+αを求めるのであれば、断然「キットタイプ」の方が快適で楽しいガジェットライフを送ることができます!
ということで、今回はキットタイプのNASの購入に決定しました。
SynologyとQNAPのどちらを購入すれば良い?
問題はSynology、QNAP、ASUSTORの3メーカーのうち、どのメーカーに決めるかです。キットか完成品かはすぐに決まっても、メーカーに関してはすぐに決めれませんよね…。特にNASは最低でも5年間は動作し、長ければ10年近く運用することができることから、慎重に選定すべき製品の1つ。
私は下記の8つの基準でSynologyに決めました!
・2ドライブベイであること
・リモートアクセスが使いやすいこと
・スマホ/タブレットとの親和性が高いこと
・データの差分アップロードできること
・Windows/Mac OSをサポートしていること
・静穏性が高いこと
・クラウドサービスとの連携ができること
・DTCP-IP関連の拡張性があること
実は最後の最後までSynologyにするかQNAPにするのか悩みました。選定にあたり、両メーカーの代表的な機種の比較してみました。
DS218j | TS-231P | |
CPU | Marvell Armada 1.3GHz デュアルコア |
Cortex-A15 1.7GHz デュアルコア |
メモリ | 512MB DDR3 RAM | 1GB DDR3 RAM |
LANポート | RJ-45 1GbE LANポート × 1 | RJ-45 1GbE LANポート × 2 |
ドライブベイ | 2ベイ | 2ベイ |
USB | USB 3.0 × 2ポート | USB 3.0 × 3ポート |
書込速度 | 111.88MB/s | 176MB/s |
読込速度 | 112.84MB/s | 224MB/s |
ノイズレベル | 18.2db | 19.2db |
消費電力 | 17.48W (アクセス) 7.03W (HDDハイバネーション) |
15.6W (アクセス) 8.46W (HDDハイバネーション) |
動作温度 | 5℃から40℃ | 5℃から40℃ |
クラウド対応 | Google Drive Amazon Cloud Drive Drop Box Microsoft OneDrive Box |
Google Drive Amazon Cloud Drive Drop Box Microsoft OneDrive Box |
リモートアクセス | DSM (Webブラウザアクセス) | QTS 4.2 (Webブラウザアクセス) |
リモートアクセスセキュリティ | QualysGuard | - |
DTCP-IP 拡張性 (地デジ) | DiXiM Media Server | sMedio DTCP move |
寸法 | 100x165x225.5 mm | 102x168.5x225 mm |
価格 (2018/1/8) | \22,290 | \20,180 |
上記の表からスペック的にはQNAPの方が高性能という結果になりました。書込/読込速度は2倍近くの開きが出ています。Synologyのイーサネットポートが1ポート、QNAPのイーサネットポートが2ポートであり、その差が顕著に出た結果となります。自宅のLANポートを2つも占領してしまう、速度向上と共にHDDの動作音も大きくなるため静穏性が保てないというデメリットもあります。
ソフトウェア的な部分で見るとリモートアクセスやNASの管理を行う「DiskStation Manager (DSM)」の完成度、セキュリティ、クラウド連携、DTCP-IP(地デジ)機器との連携が優れています。ハードウェア的な魅力も必要ですが、目に見えないデータをどのように効率的に管理・連携させるかが最も重要だと考えました。その結果、SynologyのNASを購入することにしました!
NASメーカーで悩んでいる人のために上記をまとめると…
・ハードウェア性能を優先するならQNAP
・ソフトウェア性能を優先するならSynology
ということになります!